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適当に更新される「どど」の日記(?)帳 何か御用の際はこちらまで→tarakomaturi@hotmail.co.jp


by dodorz
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CG一例01

こんばんわ、どどです。
今回は突然ながら、「CGてどうやって塗ってるの?」と聞かれたので
簡単にお答えしようと思ってます。

あくまで 簡単に ですので、参考にするのではなく
ある種の”ネタ”としてお楽しみください。

1枚の絵を仕上げるためにこういう風に(私は)やってますよー…と。


とりあえず、「CG1枚仕上げるのも大変なんだね」と思ってもらうためのものですw
断じて”CG講座”ではありません、あしからず。






今回紹介します”立ち絵”という素材はROで言うところのNPCのキャラカットのことです。
アドベンチャーパートでの汎用性は高く、表情などのパーツを作ることにより
細かな演出が可能となります(こう書くとなんか凄そうだな…w)。
幸い、この仕様の素材は昔作ってみたことがあるので助かりました。

―心構え―
何もなしにモノをつくることはできません。つくるもののジャンルや
ターゲット層や制作コンセプトによって作成内容が変わってくるのは至極当然。

指定のジャンルは一般向け恋愛アドベンチャ(ショートノベル?)。
「萌え」を意識したものですので絵柄及び塗りはそれに合わせることにします。
自分の好きなディフォルメ絵とアナログ色エンピツ塗りじゃアカンので…w

それにこれは”イラスト”ではなく”ゲームの素材の一部”であることも
忘れてはなりません。
なので使い勝手のいいモノをつくれるよう意識していきましょう。
がんばれ自分!

※念のため書いておきますが、”絵”とか”CG”には明確な「やり方」なんてものは
 ありません。
 私がここで書くことが正しいわけでも最良なわけでもありませんので
 あくまで”一例”としてご覧ください。



【1.原画を描く】
今回はスキャナーさんが不機嫌だったので全作業をデジタルで処理することにしました。
何気に初めての試みだったりします。
原画の使用ツールは「sai」。
画像は取り忘れたので文字のみで…。

画面サイズは800x600なので、原画のサイズはその2倍の1600x1200で作成します。
原画の基本は使用サイズの2倍で仕上げること。
理由は単純に「その方がキレイになるから」です。
それと、もし発注者から「もう少し大きくしてください」言われたら終わります。
小さいデータを拡大することはできませんが、大きいデータを縮小することはできます。
だから大きく描いておいて損する事はないのです。
強いて言うなら容量食うことくらい…。
あと、縮小率は50%がベストです。62%とかハンパな数字だと汚くなってしまいます。

今回は1キャラに2枚の立ち絵素材が必要となります。んで、これは2枚目。
…なので、1枚目と連続表示をしてもおかしくならないようにしなければなりません。
顔目鼻口のサイズと位置。髪の長さや肩胸腰のライン・太さの調整が必要です。
2枚を連続表示したときに顔の大きさや身長がかわったり、腰が上下に
カクカク動いたりしたら変でしょ?
難しそうですが、腰の高さを合わせて身長に気をつければ大概大丈夫です。
(※1枚目が縦横比率おかしいまま作成したので差異は生まれてしまいました…。トホホ)

差分は服2種類に表情7種類。

まず、キャラの裸を描きます。これをここでは「素体」と呼ぶことにしますね。
この素体の上に差分となる2種類の服を着せるカタチにします。
”着せ替え人形”と思ってください。正にあんなカンジ。
素体はとても大事です。これをしっかり描いて保存しておかないと後で
修正及び追加素材が必要となったときに 即死 します。
塗るときにも役立ったりもしますよ。
つまり、描く原画は素体+服1+服2の3枚。別パーツに表情7枚。
合計21ファイル作成することになるわけです。

完成
CG一例01_b0074977_0493691.jpg


わかりやすいようにレイヤーが別な部分の色をわけてあります(ホントは体と髪別だけど)。
バツマークは「ここは塗りつぶしちゃダメ!マーク」ですw
※モニターの縦横比がおかしくなっていたためこの後頭周りを調整することにします。

今回の仕様だとこれでOKですが、ものによっては髪や手が別パーツとして動く
場合もあります。そのときはもっと細かくレイヤーでわけていかなければなりません。
アニメ作る感覚ですね。動く場所は別レイヤーということです。

※レイヤーがわからない方へ
 ”レイヤー”は、アナログで言うところの”紙”と認識してください。
 「動かしたいパーツは別の紙に描きます」
 ということです。大ざっぱに言うと。

さてさて、差分の一番の敵は”半ドットずれ”!
もし腕とか動かさなければならない場合に
めんどくさがって適当な作業をしてしまうと完成後に縮小して連続表示させたときに
動かないところがわずかにチラチラ動いたりしてしまいます。
いや、別に気にしないならいいけどね…。
1ドットのずれなら『移動ツール』などで1ドットずらせばいいのですが、半ドットになりますと
場所によっては 全作業やりなおし です。修正は不可能なのです。
差分作成は1ドット以下の戦いなのだ!!
差分箇所が増えれば増えるほど、より複雑になります(手を抜く方法はありますけどね)。

※どうして”半ドットずれ”なんて起こるの?
 フォトショなどのツールで”拡大”や”縮小”をしますと、当然それを実行するのは
 プログラムなわけです。処理の開始点に差異がある場合、処理の結果に微妙な差を
 生んでしまうのです。…何言ってるかわかりませんね。
 半ドットずれは「キャンバスに透明部分がある」状態で「拡大・縮小処理」を
 行うことによって生じる可能性があります。
 なので理屈的には、画像の左上に”点”を打っておけば(処理の開始点を統一しておけば)
 半ドットずれは起こりません。
 ま、これはゲームの素材を作成するときに出るバグみたいなものなので
 普通にイラスト描いている人には無縁なものですよ。




んで、これ以上は長くなりますので第二回に続きますよ。
by dodorz | 2007-08-25 01:00 |